梅雨に入ったと思ったら、今度は晴れて暑くなったり風が強かったり、天候に振り回されているカワタです。
最近は以前に比べて映画を見るようになったのですが、最近は改めてディズニー映画も見るようになりました。
今回は『ズートピア』を観ました。
ズートピアは、Zoo(動物園)とUtopia(理想郷)を組み合わせた造語でしょうか。言葉の響きから、ズートピアがどんな意図を持った場所か表現されていますね。
動物が人間のように暮らす大都会、ズートピア。
『ズートピア』あらすじ DVDパッケージより
誰もが夢を叶えられる人間も顔負けの超ハイテク文化社会に、史上最大の危機が訪れていた。
立ち上がったのは、立派な警察官になることを夢見るウサギのジュティ。夢を忘れたサギ師のニックを相棒に、彼女は奇跡を起こすことができるのか…?
『アナと雪の女王』『ベイマックス』のディズニーが”夢を信じる勇気”にエールを贈る、感動のファンタジー・アドベンチャー。
映画の冒頭はジュディの幼いころから始まります。いろいろな種類の動物たちが進化して理性を持ち、肉食動物が草食動物を食べることをしなくなり社会を形成するようになった世界が描かれます。ジュディの出身はウサギがたくさん暮らす田舎のまちで、キツネや他の動物とも共存した社会が形成されています。とはいえ、実際には草食動物と肉食動物のコミュニケーションの様子から、草食動物が肉食動物に虐げられているような様子も描かれており、ジュディが何と相対していくのかが表現されます。
そこから警察官になるためのジュディの努力が描かれますが、もう最近涙もろいカワタは、ジュディが無事警察官に慣れた序盤たった10分くらいですでにちょっと泣いてます。笑
ちっちゃなうさぎの女の子がうさぎで警察官になった者がいないと家族に心配されながらも「世界をよりよくしたいの!」ってキラキラな笑顔でいっていたのが、本当に夢を叶えて、警察官バッジを胸につけてもらって…気づいたら泣いてました!
周りにはうさぎよりもずっと大きな動物の警察官しかいないので、ジュディの飛び込んだ世界の過酷さみたいなものが伝わってきます。
無事警察官になり、ジュディは実家を出てズートピアに旅立ちます。そこから、ズートピアの様子が見えてくるのですが、そこが本当にワクワクする世界が作られています!多種多様な動物が共存しているので、エレベーターに乗れば、キリンなども一緒に乗れるようにとても天井が高くなっています。カバは泳いで出勤してくるので、そのための水路が整備されていたり、ハムスターが列になって1匹ずつエントランスを通ってくる(カワイイ!!)感じとか、ワクワク感がすごいです、スートピアに来たんだ!っていう。動物によって職業が分かれている雰囲気もツボを抑えられている感じがしてマル!
詐欺師のキツネのニックと出会い、乗り越えなければならないミッションが出てきて、物語が素晴らしいテンポで進んでいきます。随所にディズニーさすが!っていうコミカルなキャラクターの動き、軽快なギャグの効いた会話が散りばめられていて、見ていて心地いいです。ジュディの持ち物のあるキーアイテムがあって、それが話の要所要所で鍵を握ってくるのですが、それもまたうまくて小気味好く話を引っ張ってくれます。
物語の起承転結で、ディズニーらしい期待を裏切らないハッピーエンドも安心して見られました^^
この作品を通して表現されていると思われる要素の一つに、アファーマティヴ・アクション(積極的差別是正措置)があります。
男女であったり、国籍であったり、年齢であったり、立場であったり、様々な差別的な状況を認識し、少しでもなくしていこうということなのですが、日常生活にはあまりにもそれらが当たり前に存在しすぎていて気づかなかったり、フラットな目線で考えることが難しかったり感じます。草食動物、肉食動物、うさぎ、キツネといった映画の中で客観視できる対象にしてもらうと、平等はどういうことか、考えを巡らせる気がします。
ディズニー作品は、いろいろな平等とか、権利とか、そういったものを表現するし、いろいろな立場の人から見て心地よい作品であるように配慮が尽くされています。わかりやすいところでは、作品の舞台となる地域が偏らないようになんとなーく作品ごとにばらけさせようという意図を感じます。
シュガー・ラッシュ(2012:舞台・インターネットの世界)
アナと雪の女王(2013:舞台・雪国)
ベイマックス(2014:舞台・架空都市“サンフランソウキョウ”サンフランシスコと東京を融合したイメージ)
ズートピア(2016:舞台・動物達が暮らす架空の大都市)
モアナと伝説の海(2017:舞台・南太平洋の島)
なんとなくバラけてますよね。ディズニーの頭のいい人たちは、いろいろな視点から作品のクオリティを上げる努力をしているのだなあと感じました。
まだまだ見ていないディズニー映画ばかりなので、少しずつ、時間をかけて他の映画も見ていこうと思います。